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同志少女よ、敵を打て [読書感想]

最近車通勤の時に、amazonのaudio bookを聞いている。丁度1.5倍速位でギリギリ聞けるぐらいです。最近聞いた本として、同志少女よ、敵を打てを読んだので、歓送会得ておきます。

 

あらすじ

時代は、第二次正解大戦の独ソ戦のあたり。ドイツとの外交官を夢みてドイツ語を勉強して、モスクワの大学に進学が決まったあったりの少女セラフィマの物語。母親と一緒に狩りに出かけているときに、村がドイツ軍に襲われて、全滅した。母親も狙撃兵に打たれて死亡する。セラフィマも捕虜になって、ひどい扱いを受ける直前で、赤軍のイリーナに救われる。イリーナから”死ぬか戦うか”の選択肢を言われて、戦う選択を選んで、そのまま、イリーナの主催の狙撃兵育成学校に入学する。厳しい訓練に耐えきって晴れて実践投入される。実践では、戦争の悲惨さと仲間の死を通しながら、徐々に狙撃兵として成長していく様子が描かれている。戦争終結後、狙撃兵を卒業してイリーナと幸せに暮らした。

 

大体大きく端折るとよくある話で、そこにディテールや歴史背景が肉付けされてとてもために楽しく聞かせてもらいました。最後の方は、通勤時間外でもずっときいていました。

 

この作品から感じたことは以下の3点です。

1. ともかく戦争は悲惨なものだということ。特に、独裁者ヒットラー vs 独裁者 スターリン独ソ戦を舞台にしている。そのため、それぞれが人権何それ美味しいの?という人たちだから、敵兵士、市民への奪略、暴力、強姦などやりたい放題である。そのため、お互いが捕まったら死ぬか拷問にかけられると思っていているようだった。著者の思考があるが、そんな感じである。特にドイツはスラブ系民族は劣等人種として、奴隷にすべきと本気で考えていることから、ろくでもないやつ。ソ連ソ連で、粛清、粛清の独立国家。こっちもろくでもない... そのろくでもない同志がぶつかり合った夢の競演が独ソ戦のようだ。鬼畜米英と思っている日本同志が戦っているようなもん。作品中で結構残酷な描写があって、まじで、この時代のの日本で生まれて良かった思う。

 

2. 狙撃兵という兵科は専門職ということ。ともかく、狙撃兵に対する説明が物語を通して多い。特に狙撃兵に関しては、一般的に銃の狙撃だけではなく、弾道学や、ポジションとり、地形把握から武器のメンテナンス、偽装など非常に多岐に渡ることを習得して初めて、狙撃という行為ができる。狙撃兵の心得があり、敵を侮るな、敵をストーリーを理解したものが初めて、その敵に打ち勝つことができるらしい。これは結構心に響いたセリフである。自分主体の視線でみると周りの人間を侮りがちだが、それぞれの人間はストーリーを持ち行動している。敵は馬鹿だからと侮るとそこで死ぬ。そのストーリーを理解して初めて敵を狙撃できるということを、故郷の仇、イェーガーとの闘いで見事と証明する描写は読んでて凄くわくわくした。

 

3. 生きがいと愛する人をもてということ。これはちょっと言語化が難しい

これは、戦争が終わったら狙撃兵は何をしたらいいですかという問いに狙撃スコア200の英雄が答えた言葉である。主人公はこの答えに納得できずに、英雄に問い詰めると英雄は、どんなに凄い成績を出していて、非常に高尚な境地に達しているように見えるが、実際は、何も考えずただやっているだけという回答を受ける。主人公は高みにたどり着いたときの風景は物凄いものだと期待していため、その答えに納得できなかった。結局は戦争が終わり、狙撃兵が必要なくなると、つぶしが聞かないために、無職になり体と心のバランスを崩して病むことになる。それを聞くと定年後のサラリーマンを重なるので、悲哀を感じる。

 

総じて、戦争の悲惨さはともかくとして、狙撃兵という専門職がおかれている状況と今の自分の職種が結構似ているので、結構共感するところが多かった。特に、会社が潰れたらあんまり潰しの効かない職種だから、生きがいと家族だけは大切にしていこうと思った。